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2020.04.04 Sat

もり氏

社内会議で僕がよく指摘すること。

よく社内会議で「目的を見失ってる。」と指摘することがある。

恐らくいろいろと考えているうちに「あれもやりたい。」「これもやらなきゃ。」ということが出てくるのだろう、最終的に出てきたアイデアが目的を達成するための手段になっていないことが多い。(少なくともその目的を達成する一番の近道になっていない。)

ベンチャー企業を運営する上では目的の定義とそこへ一直線に走ることが最も重要だ。大企業であれば回り道しても、多くのリソースを投入することで目的は達せられるかもしれないが、ベンチャーのリソースは限られている。そこで大企業と伍していくには少ないリソースの集中投下が必要だからだ。

目的の定義はされている?

現在のコロナに関する反応を見ていても、同じことが言えるなあと感じている。いろいろな人がいろいろな意見を発しているが、一体どこを目的としているのが、そのKPI(Key Performance Indicator)をどこに置くのかがぼやけている。

例えば経済対策でも「景気を高揚すること」が目的として個人にお金を給付するなら広くあまねく”ばらまく”べきだ。そしてそれは派手であればあるほど効果的である。

そういった意味から僕は「より高額を、全員に、現ナマで支給すべき。」という意見。(商品券だの、ポイント還元だの、減税だのなまっちょろいことは無し。)

ところが最近では「富裕層には配るな。」とか「公務員はNG。」とかの意見が目につく。そしてそれに伴い政府の意見もそちらに流されている模様。

一体何が目的だったのか?

ぶれているんじゃないかと感じる。景気対策だったはずのものが、徐々に貧困対策、個人への休業補償の様相をみせている。

僕は今のフェーズでは多くの会社が倒産する前に会社に対する景気対策を行ったほうが効率的だと思っている。潰れてから解雇された人に手当保証を行うよりも、なんとか会社を維持して雇用を維持した方が効率的だし健全だからだ。そしてその方策としては会社へ融資という借金を負わせるよりも、消費者にお金をばらまいて消費という形で循環させる方が、将来に渡って生き残れる可能性が高くなる会社が増えると思っている。

今回の現金給付がそういった目的において行われると思っていたのだが、徐々に目的からずれてきている

貧困層にのみ配布するのでは、貧困層に馴染みのあるサービスやレストランチェーンにしかお金が落ちていかない。苦しんでいるのはそういった企業だけではないだろう。高級イタリアレストランだって、高級ブティックだってあまねく苦しいわけで、景気対策として個人にお金を給付するならあらゆる業種、サービスにお金が落とされなければいけない。富裕層には配布しない、というのは不平等だし感情論以外のなにものでもない。

噛み合わないコロナ対策議論

コロナ対策においても、世の中の議論が噛み合っていない。なにを目的としているのか、というところがずれているので噛み合わないのだ。

疫学者や医者がコメンテーターとしてメディアに出ることが多いが、彼らの多くは目的が「感染者数を減らすこと」になっている。死者数を減らすことでもなく、感染者数を減らすこと、だ。なので、他のパラメーターを一切考えずに社会がストップするような施策でも平気で提言する

彼らは彼らの立場や知見から話しているのでそこは否定はしない。ただし僕らはそれを鵜呑みにせずに、あくまでも参考意見としてとらえるべきだろう。コロナの感染者を減らすことだけを目的にするわけにはいかないからだ。

例えばここで「死者数を減らす」という目的に置き換えれば方法論は大きく変わってくる。今、政府がやろうとしている軽症者は病院には入院させずホテルなどに隔離、重症者のみを病院で対処するというのは死者を最小限に抑えるという目的の為に医療崩壊を防ぐ手をうつ、という意図であることがわかる。

もう少し広く長い目で見ていくと死者はコロナからのみ作られるわけではない。長いスパンで「死者を減らす」という観点で見ていくと、経済が停滞すればそれによる自殺者も増え、国としての死亡者数は増える。(ここはバブル崩壊時におけるデータであきらか。)ということはコロナの感染者を減らす、という目的にのみフォーカスし、経済を停滞させる施策は愚策であることがあきらかになる。特にこのコロナ問題は短期間では収束しないことが明らかになってきたからこそ。

そのバランスをとるのはやっぱり政治による決断である。喫緊の国家の課題であるコロナによる被害と経済停滞による被害のもっともバランスの良いところを取る努力をして欲しい。現時点で日本におけるコロナによる死亡者数は63人。少なくとも今すぐロックダウンを、と叫ぶ方々は目的を見失っているのではないだろうか。

 

ここで寝るのが好きな猫。眩しいのかな?(本文とは一切関係ありません。)

この記事を書いた人

モリ

波乗り+バスケ+自転車+バイク+ファッション+LOVE=LIFE  好奇心旺盛、なんでもやらないと気が済まない!!

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