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もり氏
2020.04.06 Mon
緊急事態宣言が明日にも出されそうです。(いわゆるロックダウンとは全く違うものなので落ち着いて行動しましょう。)
人が非常に少ない品川駅の改札。
先日コロナについて触れた僕のブログがインフルエンサーの方にもリツイして頂き、かなりのアクセス数がありました。
現在のコロナに関する議論の問題点を指摘しましたが、具体的な対策については提言しませんでした。少なくとも「今すぐロックダウンを。」という意見は愚策であろう、という意見は出しましたが。
そこで僕よりも優秀な方々が具体的な提言をしており、これはと思うものを2つほどご紹介。盲目的にロックダウンして全面封鎖するよりも、効果の大きいところを探し出して経済が死なないように運営する、という意味では同じような提言になっています。
京都大学レジリエンス実践ユニットの提言。
まずは京都大学レジリエンス実践ユニットの藤井聡ユニット長による提言です。
なかなか聞き慣れないユニット名ですが、自然災害や世界恐慌やパンデミック、テロ攻撃等に対するレジリエンス(強靭性)を確保するために作られた研究組織で、2011年東日本大震災が起こったことを契機に作られたそうです。僕が前回のブログで医学的見地だけでコロナを語るのは危険と指摘しましたが、まさしくこのユニットはミクロな医学的見地とマクロな社会的見地から検討しています。社会的見地からという意味では経済に対する害悪も同時に検証しています。
40分近くある動画で少し長いと感じるかもしれませんが、1.5倍速でも全然見ることができますのでぜひ見て頂きたいと思います。コロナ対応ですべきことが広い視点から感じることができます。
面白かったのが、冒頭で説明がありますが、ウィルス・疫学におけるマクロの研究というのは医学部の中でも獣医学で最も進歩しているそうで、今回その知見を活用しています。恐らく人間という同種族をベースにすると「一人の命が地球より重い」といったトロッコ問題のような倫理学的要素が入り込んでしまい、ロジカルじゃなくなるんでしょうね。
今回の提言で最も同意するのは「過剰な自粛を避けるべき。」という点。過剰自粛は社会経済ダメージが甚大になるからです。
このまま行けば大不況に突入し失業率が上がります。1950年ぐらいからのデータでは失業率と自殺率のグラフはほぼ一致しており、失業率が1%上がると約4000人/年の自殺が増えます。今回の不況では失業率は2−3%増加すると見られており、1万人規模で自殺が増えることになります。
もう一つが「高齢者の自粛。」
現在の死亡者のデータを分析すると(データは動画内に。)非高齢者で基礎疾患の無いものにとっての死亡リスクはほぼゼロということです。つまり今の全世代で頑張って自粛、という方策は正しいとは言えないことになります。
最後に「必要性を鑑みた大規模イベントの自粛。」
これも単に全てのイベントを自粛せよ、ではなく感染率に応じて自粛レベルを設定すべき、という意見です。(詳細は動画を参照ください。)
つまりは怖いから全て自粛!!ではなく、必要で効果が大きい所から自粛をしていくという段階的、局所的な運用がマクロな視点においてはウィルスの害悪を取り除くことになるのです。
このロックダウンならできるし最大限に機能する。
こちらは僕がフォローしているストラテジストな方のブログです。
【仮説を裏付ける追記あり】日本では全面ロックダウンは法律上できないが、このロックダウンならできるし最大限に機能する。永江プランをどうぞ
こちらは読みやすいので一度目を通してほしいのですが、同じような事を書いてあります。提言内容は違いますが、効果的な所へ局所的に対処せよ、という意味では同じです。特に夜の街での感染が多いのだから、風営法を使って夜の街のみロックダウンという提言はなるほどと感心しました。
※と、思ったら、今回の緊急事態宣言を受けて、都は夜だけ営業する飲食店の自粛要請を出すみたいですね。ただ自粛要請で本当に六本木や銀座の灯りが消えるのかは疑問・・・。
いずれにしても、今回の緊急事態宣言から一気に全体自粛=ロックダウンの方向性に行ってないのは朗報かな、と思います。個人レベルではソーシャルディスタンスを取りながら、石鹸での丁寧な手洗いを実行しつつ、行政側は乱暴な網掛けをせず、丁寧な局所的な対策の施行を期待しています。
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