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TOKYO WHEELS
2018.08.02 Thu
いわばローディーの正装ともいえる「サイクルジャージ+ビブショーツ」という格好の代表例。
(この写真、どう考えてもヤビツ峠の菜の花台駐車場としか思えない)
傍から見れば「おぉ、体絞れてるな」となるし「あの人良い脚してんな~」となるが、別のある人から見れば「何、あの人。コスプレ?変態?」となるかもしれない。
そんな一部の人にとっては当たり前だが、そうでないひとにとっては「キワモノ」感しかないアイテム、サイクルジャージとビブショーツという、いわゆる「レーサーウェア」に関する話だ。
アメリカ、イタリア、フランス、スペイン、オーストラリア、そして日本。様々な国から数多のブランドが生まれては消えていく。
そんな中、私が激推ししているブランドがある。そう、ヨーロッパはスイス発祥のASSOSだ。
となってしまってはつまらな過ぎる。なので、今日は珍しく別ブランドの話をしようと思う。
北欧はデンマーク発祥のブランド、【PAS NORMAL STUDIOS】(パスノーマルスタジオズ、以下PNSと略)だ。
振り返ってみれば、取扱いが始まってからというもの、ロクにフォーカスせずに過ごしてきてしまった。なんという体たらく。
まずは簡単にブランドの紹介を。2014年にコペンハーゲンで誕生したブランドということもあり、いわば新進気鋭のブランドである。こと日本国内においてはPNSに関する情報がとにかく少ない。それもそのはず。日本に入ってきてからまだ一年ほどしか経っていないブランドなのである。
プロチームのスポンサーでもないし、これと言って何か大々的に取り上げられたわけでもない。だが、なぜか話題性のあるブランドだ。
「感度の高い人」というのはどの業界にもいるもので、もちろん自転車業界にもそういった方たちがいる。空前のロードバイクブームで某Raファというブランドがとてつもない人気となったが、やはりそこでも感度の高い、いわゆるファッションリーダー的な人たちがブームより先に身に着けていた。当TOKYO WHEELSでも過去に扱いがあったブランドだが、その人気はやはりかなりのものであったと記憶している。
その後、様々なブランドが出ては消え、を繰り返す。ファッションサイクリストという言葉が登場し、「コーディネートを意識する」とか「カラーコンビネーションを」といった具合に、普段着のようにサイクルウェアを楽しむ人たちが増えてきた。
派手なスポンサーロゴが所狭しとちりばめられた、プロ選手が着るようなジャージがマイナーとなり、シンプルでデザイン性の高いジャージが台頭してきたのがここ数年の出来事(はるか遠い過去のようにも感じる)である。
そして、Next Raファと言われるブランドの一つがこのPNSだ。シンプルでそぎ落とされたデザイン。にもかかわらず、どこか高級感が漂うカラーリング。
かのラphaに飽きた人、または「最近Raファは被ることが多いから、新しいブランドを探していた」なんていう人たちがこぞって手に取ってくれたようで、初速は好調だった。しかし、勢いというのは続かないもので、ここ最近は驚くほど平穏な販売状況である。
なぜか、と考える。もっともらしい事を言ってしまえば、おそらくはその「超タイト」にしか見えないサイジングが、購入者の購入意欲を遠のかせてしまっているのかもしれない。
たしかに、見た目はとてつもなくタイトに見える。「着たら苦しいんじゃないか」なんていう不安が付き纏っているのかもしれない。なので、その不安を払拭するための証拠画像をここに載せる。
峠を上る。頂上の自動販売機や茶屋で買って飲むコーラは、少し高いが格別だ。しかし、だ。飲み終わった缶やボトルを捨てるゴミ箱がない!ということが、稀にある。
この写真は、東京と神奈川の境目にある和田峠を走った際に撮ったもの。実はこの日、頂上の茶屋は休みだった。故に私は、麓の自販機でコーラを購入し、できるだけ速く頂上に着いて冷たいコーラを飲む、ということを試みた。しかし、頂上にはごみ箱がないのだ。仕方なく、麓まで空のペットボトルを背中に忍ばせて下ってきた、というわけ。
お分かりいただけただろうか・・・?とてつもなく窮屈に見えるジャージだが、とてつもない伸縮性があるのだ、ということを。
既に最初の方で紹介した外人の画像も、彼らはそこそこの肉体のはずだが、苦しそうな表情一つせずに着こなしているではないか。つまり、PNSのジャージはタイトに見えてめちゃめちゃストレッチするのである。
ツールドフランスを観返して欲しい。アシストの選手は一体何本のボトルをジャージの中に詰め込んで走っているだろうか。つまり、そういうことである。ジャージはその見た目以上にストレッチが効くように出来ているのである。
そして、推しポイントはもう一つある。それは、
とにかくカッコイイということだ。
「なんだ、それだけのことか」と思うなかれ。確かに、カッコイイと思う基準は人によって違うし、Aさんがカッコイイと思ったものをBさんもカッコイイと思うとは限らない。しかし、だ。この私が、仕事が関係ない日(という言い方をすると語弊があるように思えるが、要はASSOSの縛りが無い日)に着るのは、ほとんどがこのPNSなのだ。
例えばこの写真は、昨年12月に秋ヶ瀬で開催されたバイクロアに参加したときの写真。
これは、奥多摩のとある峠での写真。
これは、一ヶ月ほど前の大阪出張で十三峠を走った日(この直前、かの兼松さんとすれ違っていた)
そしてこれは、自宅内での写真。朝練に参加しようと着替えるも、突然の雨にやられ、練習会中止となった日の一枚である(撮影時間は午前5時半頃。こんな時間に何故私はセルフィーをしているのか)
あまり大きな声では言えないが、こんなにも気に入って着ているジャージは、ASSOSを除くと実はあまりない。それほどまでに、贔屓にしてしまっているブランドなのである(ここまでプライベートを晒す必要あるのか)
PNSはビブのウエストにプリントされたデザインも特徴的である。
ジャージの裾が短めに設定されているがゆえに、直立時はとてつもなくショート丈に見えるジャージも、ライディングポジションとなるととてもすっきり見えるのだ。この後姿はまるで
ウエスト(おしり)でのアピール、というポイントでいえば似ている・・・。
ダークトーンのカラーリングがブランドのメインイメージのようにも見えるが、このようにさわやかなカラーのジャージももちろん展開している。
今年はTOKYO WHEELSでの展開1stイヤーということもあり、正直どれほど売れるかわからず手探りな状態だった。
だが、来年はもっと人気になる、と断言できる(したい)。これには、私だけが「PNSはいいぞ~」と言っていてもダメなので、PNSを買った皆さんが「PNSはいいぞ~」って言ってくれないとダメなのである。
ということで、今週末はPNSを着て走りに行きたいと思います。
気になるサイズ感については、175cmぐらいで体重60kg未満の私は上下XS。ほぼ同身長の体重60kg中盤のモリはジャージS・ビブS。モリとほぼ同じ体格のオザキもジャージS・ビブSが目安です。
現場からは以上です。
オガワ
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この記事を書いた人
自転車が好きすぎてTOKYO WHEELSで働き始めてしまった自転車バカ(坂バカ)。今ではお店に立つことはほとんどなくレアキャラ化しており、基本的には中の人として仕事に従事。様々なサイクルウェアブランドの仕入れを行い、実際に身に着けて走る中で、それぞれの良さを見つけ出し情報発信し続けていく。
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