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2019.06.30 Sun

もり氏

あの時、象に乗らなければよかった。

なぜ僕はあの時、象に乗って浮かれていたんだろう。元々は野生の生き物である象が人間に乗られて散歩するのを楽しいはずはないのに。

よく慣れているし、芸をする度に餌を貰って喜んで食べている。だから、象も不幸な訳が無い、と自分に都合良くバイアスがかかった物の見方をしていたのは明らかでした。

ナショナルジオグラフィック6月号の「動物たちの悲鳴」というタイトルにつられ目を通した中には、残酷な動物産業の姿が描かれていました。
 
虎の横で写真を撮る。象のに乗って観光し写真を撮る。そしてその写真をインスタに投稿する。

過熱気味のインスタ映えの後ろには動物たちの悲惨な状況があるのです。
※インスタやTwitterなどはハッシュタグなどで表示させない、などの対策を講じ始めているそう。
タイのプーケットでは約100円でトラと記念撮影ができます。みんな良い笑顔ですが、実はトラは短い鎖に繋がれ立つこともできません。かぎ爪を抜かれたり、薬を投与されたりすることもあるそう。

 

一見楽しげなこの写真、だまし絵のように裏を返せば残酷な真実が見えてきます。この特集ではそれ以外にも多くの動物虐待とも言える真実が取材されています。

 

特に象の話が強烈で、アトラクション用の象を育成するために、幼い象の段階で”パジャーン”と呼ばれる伝統的な調教方で何週間かかけて野生の本能を暴力的に破壊されるのです。
「パジャーン」についてネットで調べてみると、このページでわかりやすく説明されていました。

 

一番下にある実際のパジャーンの様子を収めた動画はとても直視できるようなものではありませんでした。(閲覧注意してください。)

僕は最近、サービスの内容だけなく利用する企業の中身を見て選ぶ時代に来ていると感じるようになりました。選挙で政治家を選ぶように、この社会の存続を後押ししてくれる企業を探し、そこに投票するかのように利用するということが大事になってきていると。

昔のように邪悪な会社は社会から淘汰されるという摂理は働かず、より合理的にグレーなことを続けて成長を続ける世の中に変わってきています。消費者として「安いから」「便利だから」そういう理由だけでサービスや商品を選ぶ時代はおそらく終わったのです。いや、終わらせないといけないのです。

ディスカウントばかりしている価格が異常に安いアパレル企業の裏にどんな悲惨な工場背景があり、また無駄な廃棄がされているか、世界最大のショッピングモールの送料無料を支える運送会社や配送センターがどれだけ過酷な労働を強いられているか、そのあたりは既に明らかになってきています。

自分だけは安い価格で手に入れたい。自分だけが写真を撮るぐらいは。自分だけが・・・。という一人一人の行動がまさに今後の住みにくい社会を形成してしまうのです。もはや無知であることは言い訳にならない。「知らなかった。」では済まされないのです。

サービスや商品を購入する時は、その背景にある会社の理念などもしっかり確認しなければいけない時代になってきていると思いますし、ポーズではなく会社としてそういうことを意識していかなければいけないと感じています。

子供が喜ぶだろう。インスタ映えもするし。自分だけなら。動物は餌をもらってきっと幸せなはずだ。そんなわけない。知らなかったではすまされない。知らないふりをしていただけだった。一人一人が少し考えそういったサービスを使うのをやめれば、回り回って動物虐待も確実に減るはずです。
 
僕はもう象には絶対乗らないし、動物と一緒に写真を取るサービスを受けることは金輪際無いでしょう。

この記事を書いた人

モリ

波乗り+バスケ+自転車+バイク+ファッション+LOVE=LIFE  好奇心旺盛、なんでもやらないと気が済まない!!

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