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2019.01.21 Mon
そろそろまとめていかないと忘れてしまいそうなので。ここらで今回のPITTI UOMOで思ったことを纏めておきます。
まずは僕的PITTIっぽい写真から。
実は僕たちがPITTIで注目しているのはいわゆるPITTIピーポーではなく、こういった普通の人たち(現地人ではないですよ。他国のバイヤーやセレクトショップの人?)なのです。
カーキとブラウンというアースカラーで纏めているおじさん。そこにブルーのバッグ。PITTIらしい派手な色使いは皆無ですが、パンツは少しワイド目の短丈で持ってくるあたり、全体のバランスも最適。なにより自分の雰囲気をよく理解していらっしゃる、という感じ。ファッション達人。
全体の流れとしては継続。
キーワード的にはクラシカル、イージー化、ドレススポーツ、といった大きな流れは継続でした。期待していたカーゴパンツやカラーパンツの打ち出しなどはなく、まだまだ今の流れは続きそうですね。
その中でも前回紹介したLARDINIとTAGLIATOREの下記の写真にいくつかのヒントが含まれています。
太畝コーディロイは非常に多くのブースでコート、ジャケット、パンツに使われていましたのでブレイク予感です。またデニムジャケット、いわゆるGジャンも本流ではないけども注目のアイテムになりそう。
レザーは今年ブレイクしましたが、来年はどのブランドもこぞって提案していましたので、こちらも継続。表レザーのライダースがメインであることは間違いありませんが、それ以外のモデルも積極的に提案されていました。あとはビジネス使いは難しいですが、ムートンも注目ですね。
足元はスニーカーです。もちろんドレスシューズにとって変わることはありませんが、スニーカーも多くのブースで打ち出しがありましたので、今年の自分のスニーカーは一つは手に入れておいた方が良さそうです。(NIKE以外でね♪)
シャツメーカーの次なる一手。
シャツはBAGUTTAが良かったですね。
非常に美しい柄のプリントシャツの提案です。これは今年の春のデリバリーから始まっていますので、ぜひチェックを。
フィッティングもちょいゆったり目でタックアウトもいいですが、タックインをゆるっとすると新鮮な色気が出ます。また上記の写真にもあるように、各シャツブランドからはオーバーシャツの提案も多く出ていました。イージージャケット、ニットジャケットが浸透してきていますので、オーバーシャツが受け入れられるのも時間の問題かもしれませんね。
BAGUTTAが全てを仕掛けた訳ではないと思いますが、BAGUTTAが他のシャツブランドより頭一つ抜けて、先の提案をしているのは間違いありません。
マリオ・ステファノ・マランという優秀なマーケティングディレクターを数年前に迎え入れてからガラッと打ち出しが変わったのですが、マリオはBOGLIOLI、INCOTEXのMD、その後PT01を立ち上げて、BAGUTTAに移籍してきた超優秀なマーケターです。彼が丁度在籍している時に各ブランドが日本でも大人気ブランドに変貌したのは皆様なんとなく理解できるかと。
BAGUTTAも数年間いろいろな試し打ちをしていましたが、ここいら本番いよいよ来そうな雰囲気です。
ネクタイはどうなる?
ネクタイは80’sな雰囲気で、レトロプリントが打ち出されていました。ここはフランコバッシのブース。
去年からの流れですが、より強まってます。バブルな方は少し懐かしさも感じるかもしれませんが、バブル期のエルメスなどとは全く違うプリントデザインです。それでもシャドー柄やレジメンタルや小紋が全盛だった少し前のネクタイ事情を知る方にしてみれば驚きですよね。比較的保守的なフランコバッシをしてこれ、ですから。(決して狙ってこういう写真を撮ってるわけではなく、メインの打ち出しです。)
イタリア老舗と言われるブランド。
あとこういうイタリアらしいトルソーも多くありました。
ブルネロ・クチネリを代表とするイタリアの老舗ブランド達。彼らが提案するイタリアらしいカラーリングとスタイル。現地で見ているとものすごくそそられるのですが、いざ冷静になりこの格好を今したいか、と言われると「今はちょっと・・・。」というのが本音。
いまや世界的にも先を行っていると言われている日本のファッションシーン。日本のマーケットで成功するには日本のファッショントレンドにある程度沿ったものを提案しないとなかなか受け入れられるのは難しいでしょう。イタリア人が着ていると本当に格好いいんですけどね。
本当に自分たちに似合うものはなにか、を見極める時期に来ているのかもしれません。今、イタリアでファッションアイコン的な人たちもこういう格好をしている人って逆に少ないですもんね。
ハットの浸透。
ハットはかなり浸透していました。スーツにハット、紳士に見えてモテそうです。若干の気恥ずかしさはありますが、それも慣れ次第かな、と思うので、そろそろみんなでかぶりましょうか>皆様
そういう訳でKAMINSKI見てきました。ボルサリーノがあんな事になってしまってるので、KAMINSKIにはちょっと期待です。
PITTI総論として。
正直言うとPITTI UOMOは若干つまらなくなったな、という印象。イタリアが不景気なせいか、本館での勢いのある新しいブランドは少なく、変わり映えしない感じでした。また日本のファッショントレンドの変化により自分たちの感じ方もあると思います。とはいえ、細かな所に色々なヒントは隠されているわけで、より細かく四日目の最終日まで見て回りました。
今後は僕らもPITTIだけでなくアンテナを高くしておく必要も感じました。それがパリなのか、NYなのか。あるいは経済発展中の中国なのか。足元の日本なのか。時代に乗り遅れないように細かな変化をウォッチしておきたいと思います。
さてPITTI三日目の服装。
この首からかけているatto vannucciのシャルパ。即決オーダーしたのですが、なぜかわたくしのお気に入りのオレンジがまだ残っております。ネイビーは即完売だったのに・・・。ここだけの話ですが、実は来年は大きく値上がりします。それを考えるとセールにする必要もなかったのですが、残りオレンジとボルドーが1点づつなのでセールにしてしまいました。
来年買おうかな、と思ってる方は、今がお得です。
他のPITTIでの服装は私のINSTGRAMでも載せていますので、是非フォローお願い申し上げます。
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