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UPDATE:2010.05.11

自転車乗り以外にも愛好者が多い

人気ブランドnari/furi(ナリフリ)ロングインタビュー【後編】

今回は小林氏や市村氏の人間性にぐっと迫り、今後のナリフリの方向性などについてもお聞きしました。

前編はこちら



 -さて、話は変わりますが、小林さんと市村さんの関係って僕は面白いなーと思ってみています。ある意味、正反対の性格してる。お互いはどう思ってるんですか?








この日、小林さんが着ているのは、nari/furi チェックシャツ。市村さんが穿いているのは、TOKYOlifeでも人気の高い裏メッシュカーゴパンツ

市村(以下、市) 僕は小林くんへは無条件の尊敬、ですかね。スラムダンク(注:ジャンプで連載された大人気のバスケ漫画)の流川のセリフ「こいつにせものじゃねえ。」っていうか。ワクワクするんですよ。


小林(以下、小) 僕は思いきりボールを投げたい人なんです。誰に対しても、何に対しても。自己主張が激しいのかも。だから、市村くんの人を立てる、人を信用する、そうやって和を作って難しい事を何なく作りあげていくっていう所がすごいな、と思います。



 そう?最近、小林君もどんどん経営者らしくなって、なんかなんでもできるようになってきてるように見えるんですよ。まずいなあー俺の得意な所までできるようになってきてる?と焦る時が(笑)



 -でもすっごい良いバランスで回ってる感じがしますね。見てて。



 そういえば2年前ぐらいに僕はTOKYO Wheelsって知ってたんですよ。WEBとかいろいろ見てて、たまたま見つけて。初めの印象は「スカシやがって!」(笑)



 -ひどいなあ。でも、わかる!だって、WEBサイトですから、多少はスカさないと・・・(笑)?



 んで、小林さん(注:TOKYO Wheelsバイヤーが同じ小林といいます。)から連絡がきて。市村くんと二人で「来ちゃったよー、連絡。」とか言いながら、でもお互い興味深々(笑)








七分丈パンツはnari/furiのキーアイテムの一つ。一着は欲しい今も人気のバイオ七分丈パンツ

 会ってみたらいろいろと面白い事考えてるし、やってみようって事になったんですよ。今でも覚えてるのが、取扱いが始まってしばらくしてからの事。当時、売れていた七分丈カーゴパンツがあったんですけど、それの動きが良くてTOKYO Wheelsで品薄になってきていたんです。そしたら夜中の12時半に突然携帯が鳴って。なんかトラブルかと思ったら、TWの小林さんから。「あの七分丈カーゴ売れますよ!!!もっとどんどんやりましょうよ!」って興奮気味に熱く語られて。



取引先さんから夜中に電話でそんなこと言われるの初めてだったんで、びっくりしましたけど、なんか違うぞ、こいつら。ってその時思いましたね。


 -そんな関係性を温めながら、今のナリフリとTOKYO Wheelsとがあるんですね。さて、今後のナリフリについても聞いてみたいです。今後はどういうナリフリでありたいと思っていますか?








 自転車スタイルとしてのナリフリはありますが、もう少し洋服、ファッションを意識した物づくりに力を入れたいですね。さっきも言いましたが、自転車用とか何用とかでなく、かっこいいと思って手を通してみたらたまたま便利な機能が付いていた。という。


吸湿速乾とか軽い、柔らかいってのも確かに大事な機能ですが、僕は見栄えが良いとか、風合いが良いとか、主観的な所も含めて機能だと思っています。そういう意味での機能をとことん突き詰めたい。



デザインから機能のディテールまでnari/furiらしさが詰まったドットベスト



 -確かにナリフリの機能はいわゆるウンチク語りの機能では語れないオーラがありますね。










nari/furiの“怨念”がたっぷりとこもったメッシュパーカ。怨念の甲斐あってか発売以来高い人気を保ち続けるベストセラー。

 はい、それは意識していきたい。今、森さんがマスターピースと言っていたマウンテンパーカもパターンだけで、20回以上作り直してます。僕らの規模でそこまでやってる所ってきっと少ないと思います。でもこだわる所にこだわらないとナリフリじゃなくなっちゃうんです。

だから森さんがオーラって言ってますが、僕は“怨念”だと思いますよ、めちゃめちゃ怨念込めてますから(笑)




 -そういえば、最近自転車も作ってましたね。ブリジストンとコラボレーションした「HELMZ(ヘルムス)」ですよね。


 はい。あれは今後なにかにつなげようとか、ブランドの宣伝とかそういういろいろな他意は一切ありません。ブリジストンの担当者が熱かった、それだけです。(笑)とはいえ、自転車乗りにとって、自分で自転車を作れるなんて最高の贅沢です。とことんこだわらせてもらいました。怨念!込めました。そして、世界最高峰のブリジストンというメーカーが僕のわがままに真っ向から答えてくれた。それはさすがだと思いましたよ。

見た目はクールで乗りやすいので、是非試してみてください。



 -4月下旬から販売ですよね?この記事が出る頃には店頭にもう並んでいるのかな?さて、最後になりますが今後のナリフリの展望を。








 さっき言ったように機能にこだわって“10年後に着られる服”を作っていきたいと思っています。自分が30代、40代になっても着られる服。それこそが最高の機能服だと思うから。



 僕は営業的側面からナリフリの服の着方を提案できるお店を増やしたいですね。普通の服だと、パンツの裾をロールアップして履く、とか、ワンサイズアップして着る、とかいろいろな個人個人の楽しみ方があります。今はまだ自転車服というくくりにあるアパレルはそこまでいって無い。ナリフリからそういういろいろな着こなしを楽しめるような文化を発信していきたいです。


左)アパレルの観点からしても申し分ないデニムクロップドパンツ。右上)容量たっぷりでも無骨にならない別注バックパック。右下)進化に進化を重ねた定番ながらに最強のメッセンジャーバッグ M



 - 最後に小林さん、市村さんに加えてスタッフの尾形さんに本日のおススメコーディネートを見せて貰いました。




左)nari/furi代表の小林さんのオススメ。

チェックシャツ / ¥16,800


中央)営業の市村さんのオススメ。

ドットボタンダウンシャツ / ¥23,100

裏メッシュカーゴパンツ / ¥18,900


右)スタッフの尾形さんのオススメ。

nari/furi サイクルジャケット / ¥24,150





 -今日はお忙しい中、有難うございました。今度の秋冬はまたがらりと変えていくナリフリの今後の成長に目が離せませんね。




・・・

 ナリフリの小林氏、市村氏と始めて会った時は本当に小さなオフィスでした。

今オフィスの広さは4倍以上になったとはいえ、そこには変わらず自分達のやっている事が正しいかを問いかけ続ける彼らがいた。さらに次回の展示会ではもっと大きな勝負をしかけるという。挑戦し続ける限り、ナリフリは良い意味で期待を裏切るナリフリでいてくれるだろう。




text by mori



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ナリフリnari/furi
  • 小林一将
    Kazumasa Kobayashi
    nari/furi代表

    アメリカにてファッションマーケティングを学んだ後、イタリアブランドのPR,営業を担当。帰国後、アパレルメーカーにて営業、生産管理を経て独立。前職の社長から譲り受けた 自転車に影響され、自転車を通じて出会った市村氏と2007年nari/furi設立。
  • 市村公人
    Kimihito Ichimura
    営業

    学生時代より靴屋、洋服屋などで販売・バイヤーの経験を積み、自転車を通じて小林氏と出会い、2007年にnari/furiに参加。
    お爺様が着物屋、またご両親・親戚も服飾業で、「絶対に洋服業と違う道に」と固い決心をしていたが、気が付くと洋服ブランドの立ち上げという王道をひた走っている。

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