選ぶべきは魂が込められたジャケット。

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選ぶべきは魂が込められたジャケット。

UPDATE:2019.08.23

モテリーマン養成塾vol.01【ジャケット:ONスタイル編】

選ぶべきは魂が込められたジャケット。

TPOに合わせてキッチリ装いながら、たまにはヌケのあるアイテムで茶目っ気も演出。こういう自在に緩急をつけることができるビジネスパーソンこそ僕らが目指すべき存在。いわゆる“モテリーマン”ってヤツですね。

突然ではありますが、そういう粋な男になるためのアイテム・Tipsを紹介し、皆さんと共にモテリーマンを目指す企画、題して「モテリーマン養成塾」を始めたいと思います。

第一回目は僕らの基本であるジャケットを特集。前半となる今回はOnスタイル、後半となる次回はOffスタイルを中心にご紹介できればと。当たり前に着るアイテムこそ本気。そういう男になりましょう。

アンコンジャケットの火付け役。

モテリーマンなOnスタイルを目指す上で必要なこと、それは各ブランドが持つキャラクターの理解。彼らはアーティストの素養だけではなく、各々の理想や信念を投影する表現者としての一面も。

その辺りを加味するとブランド毎の特徴も分かるし、さらにはそれぞれの個性を把握した上でシーン毎に変えることも可能に。ということでまずはアンコンジャケットの火付け役、LARDINI(ラルディーニ)をば。

デザイナー、ルイジ・ラルディーニ氏の得意技は崩しスタイル。TPO次第でフォーマル感の差こそあれど、あえてネクタイを緩めたりとドレスダウンを好むことでも有名。飄々とした雰囲気にハマっています。

そういう嗜好だからこそアンコンのレベルが高く、世界規模で人気を博しているのでしょう(ここって試着からの購入率が90%以上だそう。若干大袈裟な気もしますが、クオリティの高さを証明する小話としては十二分)。

続いて魅惑のアイテムをご紹介。まずは定番であるホップサックのネイビー。

LARDINI(ラルディーニ)/ホップサックネイビー　シングル3Bジャケット【SP】

ちなみにホップサックとは平織りツイードの一種。ホップ(ビールの原料)を運ぶための麻袋(サック)と同じ織り方です。そんな目新しい生地ではありませんが、ラフな織り目＆シャキッとした質感がいつ見ても素敵。

そこにラルディーニの特徴である立体的な作りと抜群のフィット感が加わることで、ベーシックを超えた一品になっている。それがこのジャケット最大の魅力です。

手堅くいくなら濃色グレーのスラックスで。パンツのピタッとしたラインに呼応するかの如く、ジャケットも肌に吸い付くようなフィット感。日本人向けに企画されているだけありますね。

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少し雰囲気を変えたいなら各アイテムのトーンを明るめにアレンジ。同じジャケパンでも快活な印象に様変わりします。デザイナーであるルイジ・ラルディーニ氏を想定すると、こちらの方が地に近いかも。

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ワンランク上の着こなしをしたいならチェック柄も一つの手。ということで最初の一着にうってつけなシャツ＆タイとの馴染みが良いメランジチェックを。ちなみにメランジとはミックス調の色味を意味します。

LARDINI(ラルディーニ)/エクスクルーシブ 5者混メランジチェック　シングル3Bジャケット【SP】

凹凸のあるグレー生地にブルーのチェックをオンすることで奥行きのある表情に。悪目立ちせず、そして程よく主張もある絶妙な塩梅が見事です。もちろんこちらも立体的。アンコンとは思えない作りは流石の一言。

タイドアップするとこんな感じ。変化球なので難易度高めと思いきや、思いの外すんなり。生地と柄のコントラストを程よく押さえているし、想像以上に汎用性は高いかと。

アンコンの火付け役であるイタリアのトップランカー、一着は欲しいところです。

モテリーマンの“モテ”が詰まっている…!?

続いては天才デザイナー、ピーノ・レラリオ氏率いるTAGLIATORE(タリアトーレ)。ここの持ち味は女性ウケ確実のセクシーなフォルム、そしてビジネスでも使える汎用性。

一見相反する要素ですが、ピーノ氏のシルエットに対する徹底的な姿勢とストイックな性格により、どちらも体現できているんじゃないかと。ちなみにこちらがピーノ氏(左はJEDIA担当のオザキ)。

この着こなし、ただ者ではないことが分かります。首元を開き色気全開ながらあくまで合わせ方は王道的かつフォーマル。タリアトーレ・イズムを垣間見るコーデです。

では続いてアイテム紹介。ここもまずはネイビーのジャケットからいきましょう。ちなみにこちらは最も代表的なモデルであるモンテカルロ。

TAGLIATORE(タリアトーレ)/ウールメランジドビー 2Bシングルジャケット【モンテカルロ】

光沢感のあるウールをドビー織りで編むことにより味わい深い凹凸を演出。また同色系の差し色を入れることで、ただの紺ジャケとは一線を画す存在感を生み出しています。

黒のスラックスを合わせてスッキリと。またシルエットの妙にもご注目。通常のジャケットよりも高い位置に設定したウエストシェイプ、そしてやや大きめのラペルによりセクシーかつクラシカルな印象に。

続いても先ほどと同じ、メランジのモンテカルロ。ただしこちらはギンガムチェック柄となったワザありの一品。ここと言えばド派手チェックですが、それだけじゃない緩急こそが真の魅力。

TAGLIATORE(タリアトーレ)/メランジギンガムチェック 2Bシングルジャケット【モンテカルロ】

グレーの上質なウール地に濃紺色のチェックをオン。ベーシックかつクラシカルな色味同士を組み合わせているので、他のチェック柄に比べると扱いやすい部類かと。汎用性が高い上に差別化も可能って、かなり使えそう。

適度にキャラの強いネクタイでビズコーデをアレンジ。この派手過ぎず地味過ぎずの絶妙な塩梅に収まっているのはクラシカルなチェック柄のおかげ。またキュッとくびれたフォルムもキチンと感の演出に貢献しています。

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モテリーマンの“モテ”が何かを知りたいならば、真っ先にここを着るのが手っ取り早い方法なのかもしれません。

袖を通すと分かる、真面目一徹な服作り。

ラストはニューカマー、De Petrillo(デ・ペトリロ)。ここは2006年に設立されたナポリ発のサルトリア。ちなみにナポリって杜撰な人たちが多いんですが、ここは全くの別。(…あくまで僕らの所感なので悪しからず！)

先日オザキがアップした記事から分かる通り、デザイナーのペトリロ氏は真面目で丁寧な対応をしてくれる紳士。また職人としての高貴な信念を併せ持つ、まさに服を作り出すために生まれてきたような男性です。

彼の真心が込められたアイテムを着ると、自然と背筋が伸びてしまいそうな気が。

その真髄を感じとることのできるアイテムが、今回ご紹介する二つのチェックジャケット。まずはグレンチェックから。

De Petrillo(デ・ペトリロ)/グレンチェック3Bシングルジャケット【LINEA NAPOLI/Drop8】

素材に使っているのはイタリアの名サプライヤーから厳選してセレクトした、上質なウール生地。グレンチェックによる上品かつ落ち着きある雰囲気も見どころ。昔ながらのシブい格子柄といった雰囲気。

ちなみにこれ、アンコンではなくハーフキャンバスという仕立て。なので今まで登場したジャケットに比べるとカチッとした形状。アンコンが主流の中、あえて真逆のタイプで挑むその姿勢に美学を感じます。

で、着てみるとこれまたカッコいい…！カッチリとした形に太ラペル、そして高めに設定したゴージライン。あ、そんな見た目とは裏腹に着心地は◎。芯地や副資材のみで肩回りを構成しているから軽いんです。

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また別色でブラウンチェックのモデルもご用意。先ほどのグレンチェックもクラシカルながら、こちらの方がよりシブさ強めの印象に。

De Petrillo(デ・ペトリロ)/ブラウンチェック 3Bシングルジャケット【LINEA NAPOLI/Drop8】

柄に遊び心はありますが、非常にストイックなシェイプなのでしっかりフォーマル。あえてこういう色味を選ぶのも周囲との差別化に繋がると思います。

アンコンで気楽なフィッティングを目指すラルディーニ、色気たっぷりながらも真摯な服作りを意識するタリアトーレ、そしてサルトらしく真面目一徹な姿勢を志すデ・ペトリロ。三者三様のキャラが立ってます。

ちなみにバイヤー陣の言葉を借りると、それぞれ試着してみると“各々のデザイナーが覆い被さっている”ような感覚に陥るのだそう。それだけデザイナーとアイテムの結びつきが分かるんでしょうね。

モテリーマンとしては見てくれもあると思いますが、それぞれのキャラクター性含めて選んではいかがでしょう。そうすることで着こなしにも深みが出るかと。