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UPDATE:2019.03.29

大人ドレスの着こなし術 春夏編 Vol.3

パンツの正しい選び方。初心者こそフィッティングを重視してチョイスせよ。

ろそろ本格的な衣替えのシーズン。

ジャケットやアウターなど色々と買いたいものが増えてきますが、まずは男子たるものパンツから揃えましょう。パンツが定まらないと、いくら他のアイテムが格好良くてもキマリません。

今回はご自身のパンツ選びに自信がないという方の為に、Jedia取り扱いの中でもパンツのシルエットに定評がある老舗ブランドから抑えておくべき定番モデルをご紹介しつつ、その選び方を指南致します。


正しいパンツの選び方を学ぼう


早速ですが、パンツを選ぶときに皆さんどういう選び方していますか?

デザインやシルエット、履き心地の良さなどで選びがちですが、フィッティングを一番重視すべきです。


INCOTEXカジュアルラインSLACKSの中で最も定番とされる100モデル(旧603と呼ばれたモデル)。登場は7年ほど前だが、熱狂的に支持され、いまだに毎年買い替えをするファンがいるほどの名作モデル。今履いても全く古臭く感じないのは驚愕するばかり。腰回りがピッタリとフィットし、足にそって綺麗にテーパードがかかるINCOTEXのフィッティングを感じるにふさわしいモデル。

誰からも素敵に見えるコーディネートを作る一番簡単な方法は体にあった洋服を着ること。お洒落な凝ったデザインとかトレンドを取り入れているとかそんなことは関係ありません。自分の体型を理解し、その体に合ったものを着さえすればそれなりに見えます。

アウターやジャケットは着こなし次第でごまかしが効くのですが、パンツは効きません。雑誌などでこのブランドのパンツがブーム、絶対定番モデルはこれ!としきりに煽ってきますが、そういうのは無視して、初心者の方はまず自分に合うものをしっかり探す作業から初めましょう。


INCOTEXドレスラインの中で定番とされる30モデル。美脚の王様と呼ばれるINCOTEXを代表するモデルで、日本人にも広く支持されている。これを履かずしてドレスラを語るなかれ、とは言い過ぎか。いや、そんなことはないはず。

ワイド、テーパード、スリム、そういったシルエットによって合う合わないを判断しがちですが、フィッティングというのはその手前にある考え方です。なので本当にフィッティングが合うパンツであれば、似合わないと思っていたプリーツパンツ、ワイドシルエットパンツが途端に違和感無くなったりします。


Entre Amisは老舗というにはまだ若い12年のブランドですが、名作GAGAのチノパンは大ヒットモデル。Entre Amisのフィッティングは基本的に非常にタイト。イタリア人はおそらく足が細いので、それにあわせて作られていると思われます。細すぎるパンツが苦手という方には選択優先度は落ちるかも。ただそれ故、シンプルに格好良くは見える。ワンサイズアップで履いても意外に履けちゃうので、そういう履き方をしている人も多いのがEntreの特徴。



じゃあ、フィッティングって何?


当たり前の話ですが、人間の体にはそれぞれ特徴があります。

ワタクシの場合は、ウエストが細く、お尻が大きい、大きいと言っても横に大きいのではなく、縦に尖っています。足は細めで、特にふくらはぎにボリュームがありません。フィッティングが良いというのは、そういった各自が持つ特徴に合ったパターンで作られているパンツのことをいいます。


INCOTEXの一強時代に終止符を売ったPT01。中でもこのEVO FITは日本人発想で作られGLOBALに展開したモデルだけあって、日本人から高く評価されている。適度な腰回りのゆったり感と裾に向かったテーパードで似合う人は多いはず。中でもこちらイージーケアのトラベラーシリーズは大ヒットモデル。個人的にはPT01のフィッティングはサイズの割に腰回りがゆるいと感じていたが、EVO FITではそれほど感じない。

メーカーがパンツを作るときには、そのパンツの基準となるフィッティングモデルを設定し、そのモデルにあわせてパターンを引いていきます。

もちろんフィッティングモデルになる人は標準的な体型の人が採用されるわけですが、それでも各ブランドのフィッティングモデルはそれぞれ身体的特徴が違います。(小さいブランドだと、フィッティングモデル=デザイナー、ということが往々にしてあります。そういったブランドのファンとデザイナーの背格好が似ているケースが多いのはそういう事です。)

従ってベストに近いフィッティングのパンツを探すには、自分の体型と似ているフィッティングモデルを採用しているブランドを探せば良い、ということになります。それさえ見つかれば、そのブランドのどのシルエット、デザインのパンツを履いてもそれなりに見えます。


上記と同じPT01のEVO FIT。ウール同様チノ素材でも定評あるモデル。

ちなみにワタクシの場合は、最もフィッティングが合っていると思うのはSOLIDOとINCOTEXの2ブランド。最近はGIAB’S ARCHIVIOなども合ってるように感じています。PT01は腰周りの設定が大きかったので、僕との相性はいまいちだったのですが、EVO FITに関してはフィッティング良い感じです。(こういうケースもあります。)

さてそのフィッティングの見極め。フィッティングモデルのスペックや見た目を判断できれば良いのかもしれませんが、通常そういったものは公開されていません。なので、僕たちは出来上がった商品を着用して判断するしかありません。しかも試着程度だとなかなかそれを理解するのが難しかったりします。


SIVIGLIAはデニムが人気ですが、実は隠れヒット型番としてこのB2E2というモデルのチノが人気。これぞチノといったシルエットが受けているようです。フィッティングも太すぎず細すぎず、サイズごとに大きくサイズピッチが変わらない、インチで選べるというところから自分好みのフィッティングを選べるのも魅力なのかも。

なのでワタクシがお勧めする方法は、気になるブランドの定番的なモデルを買ってみること。これはワインのテースティングの訓練と同じかもしれません。ワインのテースティングの訓練をする時の一つの方法として、世間的に最高級と呼ばれているワインをひたすら飲み続け、その味を覚え自分の軸にする、というやり方があるそうです。他のワインを試飲した時に、その軸からのズレで判断する訳です。

パンツに関しても同じ方法は有効です。そしてワイン同様に評価の軸になるモデルはそれなりのお金を出したほうが良いです。低いレベルに評価軸ができてもあまり意味がないから。

その評価軸ができたら本当に自分に合うフィッティングモデルを探す旅にでましょう。そのフェーズでは気になるブランドの定番的モデルを買うのが吉。そうするうちに自分にベストマッチなブランドが見つかるはずです。回り道のようなこの方法、実はお洒落巧者になる為の最もコスパの高いやり方なのです。


こちらも同じくSIVIGLIA。ドレスにもカジュアルにも使える魅力を持ったスタンダードチノです。

今回文中に差し込んでいるパンツは全て各ブランドの代表的なモデルです。癖が無く、そのブランドの良さを体感できるものばかりなので、まずはこの辺りで気になるものを履いてみてください。

最後になりますが「フィッティング、フィッティングって言ってるけど、それならオーダーメイドがいいんじゃないの?」という意見を持った方もいるはず。が、それはまた違います。オーダーを作る人がINCOTEX並のデザインセンスやトレンドへの理解を持っていれば、オーダーもありでしょう。また別の観点では、決して体型が美しいとは言えない日本人がオーダーメイドで自分にピッタリのスーツを作ったら、なにかすごく格好悪いものが出来上がった、なんて笑えない話もあったりします。

このあたりの話しを始めると長くなるので、また次回機会がある時にでも。

 
他にも紹介しきれないネタが沢山あります。サブコラムとしてモリBLOGなどで書いていきたいと思います。良ければ、こちら(minmori@twitter)をフォローしてお待ちください。またInstagram(Minor5)もやってますので、こちらも是非お願いします!

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Edit By Minoru Mori

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