TOKYOlife(東京ライフ)

Jedia Jedia

  1. TOKYOlife
  2. ニュース一覧
  3. 【知る】イタリアのニットファクトリーGran Sassoとは何者なのか。

UPDATE:2019.02.27

【知る】Gran Sasso(グランサッソ)とは何者なのか。

【知る】イタリアのニットファクトリーGran Sassoとは何者なのか。

名門イタリアブランドと言えば聞こえはいいが、実態は果たしてどうなのか。ファッションを盲目的に捉え、半ば強制的に、なんとなしに高価な洋服に袖を通していないだろうか。私たちが彼らを選ぶ理由とは何のか?まずは彼らを【知る】ことから始めよう。

ガッコーのお勉強でもなんでもない。

Jediaを愛して止まない紳士諸兄はGran Sassoのことをどこまでご存知だろうか?

Gran SassoはZANONEやCrucianiと肩を並べるイタリアの老舗ニットブランドだ。恐らく私たちの説明不足もあって「なんかイイ感じのニットブランド」くらいの認識しかない方が大半だと思う。しかしそれは間違いではないが正解でもない。ちょっと格好をつけた言葉を並べてみたが、実際彼らはイイ感じ以上のモノ作りをしている。

Gran Sassoはただのニットブランドではない。

これから長い文章をかけて同ブランドについて語りたいと思う。勘の良い方ならお気づきかもしれないが、今回の記事はいつもと様子が違う。めちゃくちゃ長い。そこで最初に断っておきたい事がある。

今回の記事は【知る】をテーマにしている為に非常に長いが、これはガッコーのお勉強でもなんでもないので、ぜひ暇なときに読んで欲しい。

そしてこの記事はいわばラブレターみたいなものだ。

良い歳になる大人がラブレターとは何とも気持ち悪い話だが、今回の特集記事はなにも代理店やメーカーに依頼された仕事でもなんでもない。つまり私たちJediaがGran Sassoのことを一方的に好きだからこそ、勝手にまとめ上げた一つの拙い駄文だ。だからこそ、実際にバイイングして感じたことや触れたこと、聞いたことしか書きようがないし、そこに他社(他者)からのナニカが加わることもない。

【知る】ということは大変な作業だが、自分自身が豊かになる作業でもある。

既に愛用している方も含め、彼らの背景を知ることでGran Sassoを選ぶ理由はいったい何なのか。その答えに辿り着いて頂けるはずだ。





ようこそ、Gran Sassoの世界へ


後にイタリア「奇跡的復興」と呼ばれた渦中の1952年。

ステファノ4兄弟が自然豊かな景勝地の近くにある小さな村に、雄大なアペニン山脈"Gran Sasso"の名を借り受けて創業したのがブランドの始まりだ。

彼ら4兄弟は起業精神が高く勤勉さも持ち合わせ、まさに日本人のような性格だったと言える。時代の流れもあり、4兄弟のビジネスはほどなくして軌道に乗る。

創業から20年たった1970年頃、当時の国際展示会にも積極的に参加をすることで多くの企業のパートナーシップを勝ち取り成功を収める。その名は国内外問わず広がり、一流ファクトリーとしての地位が確立された。(余談だが、70年代にはポロ・ラルフローレン・ヴィヴィアンウエストウッド・アニエスベー・カルバンクライン、といった名だたるブランドが世に広まった時代でもある。)



そして創業50周年の記念すべき2002年。

36,000㎡もの広大な敷地に、生産、保管、管理、ショールームなどの各分野のビジネスを統合することを目的としたMaglificio Gran Sasso本社を建設。



会社全体でエコでクリーンなグリーンカンパニーを目指す彼らは、空間の有効活用と作業環境の質に焦点を当て、最先端の機械だけでなく400人以上の従業員が従事する大規模なファクトリーを完成させた。



今日某メゾンなどで問題になっていた洋服の破棄についても勘案している。シーズンが変わってしまうコレクションの90%の洋服はリサイクルしていたり、揮発性物質の排出が少ない材料の使用、使い捨てではなく普遍的なデザインを意識するなど、彼らの信念は全てのコレクションに紐づいている。

こうして、洋服を作る上で最高の環境が整ったというわけだ。



イタリア国内で全てを管理する


広大な自然と共に美しく効率的、最新鋭の設備を備えた同ブランドだが、実は驚くことにさらなる品質の追及を求めて新工場を設立している。


同州の人工2万5千人前後(だいたい大阪市位の規模感)の"ロゼート・デッリ・アブルッツィ"にて、自分たちで品質の追求を行うために古いレンガ工場を改築したコットン製品を専門とした新工場を設立した。

さらにミラノで最も有名なモンテナポレオーネ通りには、画期的な浄水施設を有するガーメント工場とショールームを所有。


本当の意味で全ての工程をイタリア国内で一元管理できる体制を整え、独自の染開発も行うなど、タダのニットブランドとは一線を画す存在となった。これは他ブランドでは簡単にマネの出来ない、彼らだからこそ培える信頼の形でもある。



モットーは「品質が商品を語る」 


ここまで読んだ方はかなりのモノ好きと見たが、ここまで来たのなら是非最後に迎えるyoutubeの映像までしっかりとお付き合いいただきたい。


これまで散々語りつくしたが、彼らが全ての工程に対して、イタリア国内で行うことに拘っていることは理解いただけたと思う。その中でもGran Sasso曰く、「ニットウェアの着心地を左右する最も高難度なリンキング(パーツを縫い目なくつなぐ手法)」には、最新鋭の技術と熟練の職人によるメカニカル×クラフトマンシップの融合を果たしたと言う。


※引用元Gran sasso it 公式サイトより

伝統だけに囚われず最新の技術とその時代にあったモダンなデザイン、地球環境へ配慮したエコファーストの精神、その全てが超一流。これがGran Sassoの正体だ。

彼らの真面目で繊細なニットは日本人の気質や好みとも相性が良く、背景を知らずとも私たちは自然と手が伸びるのかもしれない。私たちはそろそろ洋服をただ着て捨ててを繰り返すのではなく、相手を理解したうえで楽しむというフェーズに、少しだけ足を踏み入れても良いのではないだろうか。

この記事を最後まで読んでくれた方々の今シーズンのニット選びが、ここ数年で一番楽しく有意義なものになってくれると信じて。



Gran Sasso(グランサッソ)はこちらから


Jediaでは、新入荷やお得情報をTwitterFacebookなどでもつぶやいています。是非フォローしてくださいね!
  text by ozaki 
関連キーワード
GRAN SASSO

ITEM SEARCH

ページトップ
TOKYOlife(東京ライフ)
Loading...