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UPDATE:2026.08.06

ABUS(アブス)のロック

読みもの版|自転車の鍵の選び方「完全版」。"乗り方4タイプ"で正解は変わる+盗まれないかけ方

自転車の鍵、なんとなく「かけてさえいれば安心」と思っていませんか。

実は、鍵をかけていたにもかかわらず盗まれてしまうケースは決して少なくありません。

自転車盗難の被害者のうち、鍵をかけずに盗まれた人が6〜7割を占める一方で、残る3割程度は「鍵をかけていたのに盗まれた」人たちです。

この事実こそ、自転車の鍵について正しい知識を持つべき理由だと言えるでしょう。

今回は、自分の乗り方にあった鍵は何のか、盗まれる確率を下げる正しい鍵の掛け方についてご紹介します。


鍵をかければ盗まれない、は大きな誤解

まず知っておきたいのは、「自転車に鍵をつければ盗まれない」というのは誤解だという点です。

実際のところ、プロの窃盗犯にかかれば、市販されているどんな鍵でも、彼らが持ち運べる工具を使って破壊することが可能です。

では何のために鍵をかけるのかというと、それは「盗まれにくくするため」「盗むのに時間をかけさせて諦めさせるため」です。この本質を理解しておかないと、「とりあえず何か鍵をつけておけばいい」という発想に陥ってしまい、結果として盗難のリスクを十分に下げられないことになります。

窃盗犯の3つのタイプを知っておく

鍵選びの前提として、自転車を狙う人間には大きく3つのタイプがあることを理解しておく必要があります。

1.出来心タイプ

お酒に酔った勢いや、夜に電車がなくなってしまったタイミングで、鍵のかかっていない自転車を見つけ、その場の思いつきで乗って行ってしまうタイプ。

2.日和見タイプ

プロではないものの、ワイヤーカッターのような簡単な工具を持ち歩いていたり、鍵の壊し方をなんとなく知っていたりする人たちです。安価な鍵や小さな鍵がついている自転車を狙う、プロまではいかないが「常習犯」に近い存在。

3.プロタイプ

携帯用のグラインダーなどの本格的な工具を持ち、事前に下見までしたうえで高級自転車を計画的に狙うタイプです。このタイプに狙われると、かなりの確率で被害に遭ってしまいます。

鍵の4つのタイプとその特徴

自分の自転車の乗り方や止め方によって、どのタイプに狙われるリスクが高いのかを見極めながら、鍵の種類やかけ方を決めていくことが重要です。

①U字ロック


対切断性が最も高く、鋼材が使われるなど工夫が凝らされているため、切断される可能性が最も低いタイプです。弱点になる部位が少ないのも特徴です。一方で、重さがかさみやすく、鍵をかけられる場所や対象物への取り付け方の自由度が低いというデメリットがあります。

②チェーンロック


柔らかく長さがあるため取り回しがよく、ホイールも一緒に固定したり、サドルやヘルメットも一緒にくくりつけたりできる利便性があります。ただし、U字ロックと同程度のセキュリティレベルを確保しようとすると、かなり重くなりやすく、かさばりやすいという難点もあります。

③折りたたみ型


自転車ロックの最新タイプで、U字とチェーンのいいところを併せ持ったバランス型といえるタイプです。プレート状のブレードが連結されていて伸縮するため、それなりの長さを確保しつつ、コンパクトに折りたためて携帯性も良好です。弱点は連結部が壊されやすい点でしたが、近年は連結部の強度も向上しており、安心感のある選択肢になっています。

④ワイヤーケーブル型


街乗り自転車でよく使われているタイプ。正直なところ、プロや日和見タイプに本気で狙われれば一発で破壊されてしまうため、本格的な防犯効果は期待できません。ただし「鍵をつけていないよりはマシ」というレベルの効果はあり、使い方次第では十分役立ちます。軽量で携帯性に優れているのが強みです。

乗り方タイプ別・おすすめの鍵と選び方(4タイプ)

同じ「自転車乗り」でも、乗り方や止める場所によって最適な鍵は大きく異なります。ここでは4つの乗り方タイプ別に、おすすめの鍵の選び方を紹介します。

タイプ1:通勤・通学で使う人

実は、通勤・通学に自転車を使う人こそ、最も盗難リスクが高いグループです。理由は単純で、同じ場所に長時間、しかも毎日のように自転車を止め続けるからです。

プロの窃盗犯は事前に下見をするため、「いつもここに止まっている高級バイク」は真っ先に狙われる対象になってしまいます。したがって、通勤・通学用途には最上位クラスのセキュリティ対策が必要です。


おすすめの鍵その1:U字ロック【ABUS GRANIT PLUS 640/150mm】

高い防犯性能を備えたU字ロックです。ABUS独自のセキュリティレベルは、全15段階中12と高水準。重量は約900gと、U字ロックとしては比較的軽量で、持ち運びもしやすいのが魅力です。また、切断には時間がかかるため、人目につきやすい場所では盗難の標的になりにくく、高い防犯効果が期待できます。

おすすめの鍵その2:鍵式チェーンロック【ABUS 5805KEY/110cm】

とはいえ、U字ロックは短くて使いにくいという方には、チェーンロックがおすすめ。ABUS独自のセキュリティレベルは全15段階中5と、先ほど紹介したU字ロックには及びませんが、頑丈なスチールチェーンを採用しており、一般的なチェーンロックと比べても高い防犯性能を備えています。

ホイールやフレームを固定物にぐるっと巻き付けて施錠するなど、地球ロック*に適した使い方ができます。
*地球ロック…自転車本体を動かせない固定物(駐輪ラック・柵など)と一緒に括り、本体ごとの持ち去りを防ぐこと

高級ロードバイクやeバイクで通勤する人は、上記のいずれか、もしくは両方を併用するのがおすすめです。鍵が2つついているだけで、窃盗犯に「時間がかかりそうだ」と思わせることができ、諦めさせる効果が高まります。

タイプ2:カフェライドやポタリングを楽しむ人

コンビニ休憩やカフェでの食事など、店内に入っている1〜1.5時間程度、自転車から離れるシーンで鍵を使うことが多いタイプです。ツーリング中に持ち運ぶことを考えると、あまり重い鍵は現実的ではありません。


おすすめの鍵:軽量折り畳み式ロック【ABUS BORDO LITE MINI 6055/60㎝】

折りたたみ型タイプ。長さが60cmほどあるので地球ロックもしやすく、重量も440g程度とペットボトルよりやや軽い程度に収まります。ツールケースやボトルケージのスペースに収納できるほどコンパクトです。
ABUS独自のセキュリティレベルもチェーンロックより高い7程度あり、しっかりした防犯性能を備えています。

もう少し長さがほしい場合:折り畳み式ロック【BORDO LITE 6055/85cm】

同系統でやや長め(60cm→85cm)・やや重め(440g→500g)のモデルを選ぶと、2台を連結して止めたい場合やホイールも含めて固定したい場合に対応しやすくなります。

ただし長さが増す分、ツールケースやバックポケットに収まらない場合もありますが、マウントが付属されているので、フレームに取り付けることが可能です。

タイプ3:ロングライドやスポーツ走行がメインの人

基本的に自転車から離れず、ひたすら走って帰ってくるスタイルであれば、そもそも盗難リスク自体は低めです。ただし、コンビニ休憩やトイレ休憩など、ごく短時間離れる場面はあります。


おすすめの鍵:プレート型ダイヤルロック【COMBIFLEX TRAVEL GUARD】

重量はわずか80gながら、全長は52cmを確保。3桁のダイヤル式にて施錠するので、鍵を持ち歩く必要がなく、紛失の心配もありません。

もう少し長さがほしい場合:ワイヤーミニロック【POPEYE】

最大180cm程度まで伸びる、伸縮式のワイヤーロック。こちらも3桁ダイヤル式にて施錠するタイプです。

これらは本格的な防犯を目的とするというよりも、「鍵をつけている」という視覚的な抑止効果を与え、出来心での持ち去りを防ぐことが主な目的です。そのため、用途や防犯性能を正しく理解したうえで、適切に使い分けることが大切です。

タイプ4:輪行や旅行をする人

輪行袋を担いで移動する途中、駅のホームでジュースを買いに行ったりトイレに行ったりする際にも、自転車から離れる瞬間があります。土地勘がなく、どこが安全かも判断しづらいため、鍵は2つ持っていくのがおすすめです。


メインの鍵:防犯性能の高いものを選びましょう。
走行中であっても、遠征先では駐輪場所の安全性を判断しにくいため、防犯性能の高い鍵を携行しておくと安心です。今回ご紹介した中では、U字ロックやチェーンロック、折りたたみ型などがおすすめ。走り方や駐輪環境に合わせて、ご紹介した選び方を参考に、自分に合ったものを選びましょう。

サブの鍵:ダイヤル ワイヤー ロック【BUNA DOUBLE LOOP/橅(ブナ)ダブルループ】

移動中や輪行の合間に関しては、軽量タイプの鍵がおすすめ。特に便利なのが、長さのあるワイヤー型ロック。これなら、フレームに通して固定するだけでなく、輪っかを2つ作ってホイール同士を連結し、メインの鍵でフレームを固定するといった応用的な使い方もできます。

海外など危険度が読めない場所では特に重宝し、3桁ダイヤル式であれば鍵の紛失リスクもありません。

輪行をする際は、走行中のシチュエーションと、移動・待機中のシチュエーションの両方を想定し、メインの鍵とサブの鍵をうまく組み合わせて使うのがポイントです。

正しい鍵のかけ方:5つの基本ルール

どんなに良い鍵を選んでも、かけ方が間違っていれば効果は半減してしまいます。以下の5つのポイントを必ず押さえておきましょう。

①必ず「地球ロック」をする


自転車本体だけに鍵をかけて満足していませんか。それでは、自転車ごと持ち去られてしまえば意味がありません。鍵は必ず地面から生えている固定物(サイクルラックなど)に通してかける、地球ロックを行うことが最低限のルールです。

なお、街路樹やガードレール、電柱に鍵をかけるのは駐輪違反になりうるため注意が必要です。適切な場所を選びましょう。

②フレームだけでなくホイールも一緒に固定する


高級なホイールを使っている場合は、フレームだけでなくホイールも一緒に鍵で巻き込むようにしましょう。フレームしか固定していないと、ホイールだけ盗まれてしまう可能性があります。

もちろん、あまり重い鍵をいくつも持ち歩くのは現実的ではないため、走行シーンに応じて割り切ることも必要ですが、頭の片隅に入れておくべきポイントです。

③鍵を地面につけない

意外としていない人が多いのですが、鍵はできるだけ地面から離れたところにつけましょう。

ニッパーなどで鍵を切断する際には「テコの原理」が必要になります。鍵が地面に近い位置にあると、地面に道具の一端を押し付けてテコの支点を作りやすくなり、切断されやすくなってしまいます。

逆に、鍵が宙に浮いた状態だと支点が作りにくく、力を入れるのが難しくなります。地球ロックをする際は、なるべく地面から離れた高さでかけることを意識しましょう。

④鍵と固定物の間に隙間を作らない

鍵をかけたときに、鍵と自転車・固定物との間に隙間があると、そこに切断工具の刃を入れられてしまいます。

ABUSのプレート型ダイヤルロック【COMBIFLEX TRAVEL GUARD】のように、目一杯締め込むことで隙間をほとんどなくせるように設計されている鍵もあるほど。鍵をかける際は、緩めに済ませず、できる限りギリギリまで締め込むようにしましょう。

⑤二重ロックを活用する

警視庁も推奨しているポイントとして、鍵を2箇所以上つけることで盗難リスクが大きく下がるとされています。

窃盗犯にとって「手間がかかる」と感じさせることが最大の防犯効果につながるため、メインの鍵に加えて、もう1つ軽量な鍵を携帯しておくのがおすすめです。

荷物が増えるというデメリットはありますが、危険を感じる場所でだけ追加の鍵を使う、といった柔軟な運用も可能です。

ABUSの「盗難見舞金制度」について

今回紹介した鍵はABUS製品が多くなりましたが、それだけABUSが長年にわたり鍵の専門メーカーとして培ってきた技術力と信頼性を高く評価しているため。他メーカーではあまり見られない工夫が随所に施されています。

また、ABUSには「盗難見舞金制度」という独自の制度があります。ABUSの鍵を正しく使用したにも関わらず、鍵が切断され自転車が盗難された場合、新車購入価格の一部を見舞金として受け取れる仕組みです。

主な条件は以下の通りです。(詳細は、公式ページをご確認ください。ABUS 盗難見舞金制度 公式ページ

・対象となるのはABUSのセキュリティレベル5以上の鍵
・セキュリティレベルによって最大見舞金額が異なる
・購入後2週間以内のユーザー登録、新車購入から3年以内であること、鍵本体が切断された場合のみが対象、などの条件あり

たとえば、セキュリティレベル7の鍵であれば、鍵本体の価格に対して最大5万円の見舞金が受け取れる可能性があり、実質的な保険としての価値も考慮すると、コストパフォーマンスは決して悪くありません。

まとめ:自分の乗り方に合わせて鍵を選ぼう

自転車の鍵選びで大切なのは、「最強の1本」を探すことではなく、自分の乗り方に合った鍵を選び、必要であれば複数の鍵を使い分けることです。

そして、どんな鍵を選んでも、5つの正しいかけ方を実践することで、盗難のリスクは大きく下げられます。ぜひ自分の自転車ライフに合わせて、最適な鍵の組み合わせを見つけてみてください。

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